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ケがない。

ハロウィンが終わった途端、街中のデコレーションがクリスマスしようになった。
つまり、10月の最後の日はすでに“クリスマス”だったわけで、なんだかガックリきた。
イベントとイベントを無理矢理つないで、隙間を作らない。一年中祭り状態。なんかおかしくないか。
ハレとケのケがない。
いや、“ハレとケ”なんて言ってその概念をよく分かって使っているのかというと、そうでもないんだけど、さ。
でも、祭りっていうのは、非日常なわけでしょ。それは、日本だろうと欧米だろうと変わらないよね。たぶん。
非日常が一年中っておかしいだろう、と。
ていうか、そんな浮かれた状態で四六時中過ごしてるって、変だろう、と。
そんな気がするんだけどね。
現代はうつの時代だとか言われたりもするけど、なんかね、この年中祭り状態を少し改めれば、多少は変わってきたりもするのかなぁとか思ったりもするけどねぇ。

Wikipediaの”ハレとケ”の項目へのリンクをはっとく。
ハレとケ|Wikipedia

そして、読了メモ。
前に書くの忘れてた分。
「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」(黒川伊保子/新潮新書/言語)。
言葉を校正する子音や母音といった音は、それぞれ固有のイメージを、本能的にヒトに抱かせる、ということが書かれている。
おもしろいんだけど、そして、そんな気もするんだけど、微妙に納得できない感じ。日本人である私は日本語で説明されると、そういう日本語の中で育ってきたからそういうイメージを持つんじゃないのかなぁという疑問が捨てられないんだよね。たとえば、日本語のその擬音語や擬態語を、日本語なんかまったく見たことも聞いたこともない人たちがどう感じるのか、という実験とかあると、納得しやすいというか、そんな気がするのよね。

それから、「そして殺人者は野に放たれる」(日垣隆/新潮文庫/社会)。
刑法39条を無制限に無反省に、あまりにも広範囲に適用させている現状を書いた本。
たとえば覚醒剤を打って殺人を犯した者が“心神喪失”とされ無罪とか、なんか釈然としないなぁと思う。あるいは、無差別に人を何人も殺して、その時の精神状態が普通ではなかったということで減刑されると、ていうか人を殺すときに普通の精神状態でいられるか? とか思ったり。そういうことはある。
著者が言うように、刑法39条は不要なのか、そこまでは分からないけど、現状のままではいけないだろうなぁ、と。考えさせられる本。

と、なんだか結構まじめに感想書いちゃったなぁ。
って言うほどでもないか。
そんなこんなで、6月1日より、36冊読了。
年内60冊目標なのに、まだあと24冊もあるのね・・・。(→年内に60冊読もうと思った話

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コメント (2)

CONさん

お久しぶりです。たまに読ませてもらっています。
いま、まちがハレしかない状況なのは、たぶん、ケが多すぎるからかもしれませんね。

昔の人が言った話ですが、
「スローガンは達成できないからなされるものだ」

ハレばかりを強調するのは、ケばかりなのを払しょくしたいという思いがあるのかもしれません。

でも、ハレって、本来はケがあってこそ達成されるものだと思います。

例えば、

仕事をやる(日常:ケ)→給料で遊ぶ(特別:ハレ)
節約生活をする(日常:ケ)→1日分贅沢をする(特別:ハレ)

また、日常がある分、特別な日がその分楽しく感じられるということだと。

ただ、最近は、不況でケとハレをなかなか出せなくなってしまったということだと、私は思います。
でも、生き方として「日頃頑張る」「この日はご褒美」みたいなことを大切にしたいですね。

以上、治空仙人でした。

CON:

>治空さん
すっかりレスが遅くなってすみません。
ちょっと忙しかった上に、妹の結婚式もあったりして、更新が滞ってしまいました。

ケばかりだからハレを強調する、そうかもしれませんね。
景気、というのは、みんなに物を買ってもらわないとよくならないし、何か大きなものやたくさん買い物をするのは、ハレのときの方が多いよな、と思うと、仕方のないことなのかもしれないですね。
ただ、右肩上がりで成長し続けないと維持できないようなシステムが最良のものなのかどうかは考えないといけないのかなぁという気もしますけど。

これからも滞りつつも、更新は続けていくつもりですので、また遊びに来てください。

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2008年11月07日 23:57に投稿されたエントリーのページです。

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